空に一番近い菜園「スカイ・キッチン」と「軽量ロックガーデン」

2026年



メールマガジン「お花大好き!」
第1125号 2026年1月22日

空に一番近い菜園「スカイ・キッチン」と「軽量ロックガーデン」

かつて屋上や2階のベランダといえば、洗濯物を干すか、ただのデッドスペースでした。

しかし2026年、屋上や2階のベランダは「最も効率的に食材を育てる場所」へとアップデートされています。

ここは、地上よりも太陽に近く、風が通り、そして何より自分だけの自由が広がる場所です。

太陽を独り占めする「光の特等席」

地上では日照不足に悩まされる植物も、屋上なら話は別です。

トマトやエディブルフラワー(食用花)にとって、ここは最高の環境。

高い建物に遮られることなく、風通しも良く、朝から晩まで日光を浴びることで、野菜の糖度が増し、花の発色が驚くほど良くなります。


重さを解消する「ハイブリッド・ロックガーデン」の知恵

屋上で本格的な景色を作る際の最大の壁は「土の重さ」による建物への負担です。

そこで取り入れたいのが、軽石や発泡石を活用したロックガーデンの技法です。

土よりも軽い「石」で土台を作る: 全面に土を敷き詰めるのではなく、**大粒の軽石や発泡煉石(人工の軽い石)**を積み上げて高低差を作ります。これらは水を含んだ土よりもはるかに軽量で、建物への負担を抑えつつ、ダイナミックな立体感を生み出します。

排水性と通気性の極致: 石を組んで隙間に植物を植えることで、根元に空気が通りやすくなります。この「呼吸する隙間」が、蒸れやすい屋上環境において、植物を健やかに育てる生命線となります。


猛暑を打ち水で冷やす「天然の冷却システム」

「石は熱くなるのでは?」という懸念もありますが、多孔質の石(表面に小さな穴が多い石)には、屋上ならではの利点があります。

気化熱による温度調節: 夕方、石の表面にサッと水をかけると、石に含まれた水分が蒸発する際の「気化熱」によって、周囲の温度が急激に下がります。

根を守る「断熱層」: 石を土の表面に配置することで、直射日光が土を直接熱するのを防ぐマルチング効果を発揮します。土中の温度上昇を抑え、大切な根を猛暑の「煮え」から守るシェルターになるのです。


スカイ・キッチンの隠れ主役「おいしい多肉植物」

このロックガーデンの石の隙間にこそ植えたいのが、過酷な環境を味方につける「食材」としての多肉植物です。

グラパラリーフ(朧月):リンゴのような爽やかな酸味があり、カルシウムも豊富。そのままサラダに。

アイスプラント:表面のキラキラした粒に天然の塩分を含み、プチプチとした食感が楽しめます。酒のつまみにいけます。

サマーパースレイン(ナツスベリヒユ):オメガ3脂肪酸を豊富に含むスーパーフード。サラダやお浸し、炒め物に。


屋上流・水やりのスマートな付き合い方

「貯水タンク」を信じる:多肉植物は葉に水を蓄えているため、毎日水をあげる必要はありません。乾燥させることで味も凝縮されます。

夕方の「シリンジ(霧吹き)」:昼間の水やりは厳禁。夕方に葉と石を冷やすように霧を吹くのが、2026年流のメンテナンスです。


「風」と「視線」をいなすデザイン

低層レイアウトの美学:強風対策として、背の低いロックガーデンを中心に配置します。

壁面への展開:手すりや壁にはハンギングでバコパや吊りシノブを飾り、風をいなしながら周囲からの視線を遮るグリーンのカーテンを作ります。


執筆の現場から

屋上や2階のベランダって普通の植物にとっては過酷な環境なんですが、いろいろと試していくと新しい発見もあります。

たとえば、我が家の2階のベランダの端の方をダイヤモンドリリーが花が終わってから葉が枯れだすまで占拠してます。

日当たりはいいけど、北風が直接当たらないので快適のようです。

みなさんもスカイガーデンに挑戦してくださいね!













メールマガジン「お花大好き!」 第1125号
 
発行日2026年(令和8年) 1月22日
発行者ガーデニングの裏技
発行人並木順子
  
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