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冬の沈黙を破る「命のサイン」。今、庭で成すべき手入れの作法

皆様、こんにちは。並木順子です。
暦の上では春とはいえ、まだ風に冷たさが残る日もありますね。しかし、庭に目を向けると、植物たちは確実に季節の移ろいを感じ取っています。 今回は、冬の沈黙を破り、力強く動き出した「命のサイン」に応えるための手入れについてお話しします。クリスマスローズ:花を主役にする「古葉取り」の作法
いま、庭で最も気品ある姿を見せてくれているのがクリスマスローズではないでしょうか。うつむき加減に咲くその花をより美しく、そして健康に保つために欠かせないのが「古葉取り」です。
冬を越した古い葉は、硬く、時には黒ずんでいることもあります。これらを根元から丁寧に取り除くことで、株元に日光が届き、新しい花芽の成長を促すことができます。 また、これから春に向けて湿度や気温が上がってくると、古い葉が密集している場所は「蒸れ」の原因となり、灰色かび病などの病気を招きかねません。 風通しを良くすることは、植物の呼吸を助け、健全な生理状態を維持するための基本です。ハサミを消毒してから、新しい芽を傷つけないよう慎重に古い葉をカットしてあげましょう。宿根草の「芽出し肥」:成長のスイッチを入れるタイミング
地面をじっと見つめてみてください。宿根草たちが小さな、しかし力強い新芽をのぞかせていませんか? この「目覚め」の時期に与える肥料を、私たちは「芽出し肥」と呼んでいます。
生物学の視点で見ても、成長の初期段階における栄養状態は、その後の株の充実度を大きく左右します。ただし、焦りは禁物です。根が本格的に活動を始める前に大量の肥料を与えてしまうと、肥料焼けを起こし、繊細な新根を傷めてしまうからです。 新芽が2、3センチほど確認できたら、それが「成長のスイッチ」が入った合図です。根の先端から少し離れた場所に、ゆっくりと長く効く緩効性の化成肥料を控えめに置きましょう。 土壌微生物の活動も活発になるこの時期、適切な施肥は植物と土壌の共生関係を円滑にしてくれます。編集後記:新芽を見つける喜び
冬の間、何もなかったはずの地面から、ある日突然小さな緑が顔を出す。その瞬間を見つけた時の喜びは、何度経験しても色あせることはありません。
園芸は、単なる作業の積み重ねではなく、植物が送ってくれる微かなサインを受け取る「対話」の時間でもあります。忙しい毎日の中でも、ぜひ長靴を履いて庭を一回りしてみてください。きっと、あなただけに向けられた「春の知らせ」が見つかるはずです。 今週も、素敵な花のある暮らしをお楽しみください。 並木順子|
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| メールマガジン「お花大好き!」 第1130号 | |
| 発行日 | 2026年(令和8年) 2月26日 |
| 発行者 | ガーデニングの裏技 |
| 発行人 | 並木純子 |
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